めはじき (目弾)
学名 |
Leonurus japonicus (L.artemisia, L.heterophyllus) |
日本名 |
メハジキ |
科名(日本名) |
シソ科 |
日本語別名 |
ヤクモソウ(益母草) |
漢名 |
益母草(エキボソウ,yìmŭcăo) |
科名(漢名) |
脣形(シンケイ,chúnxíng)科 |
漢語別名 |
四美草(simeicao)、風葫蘆草(フウコロソウ,fenghulucao)、夏枯草(カコソウ,xiakucao)、蓷(タイ,tuī)・藬(タイ,tuī)、茺蔚(シュウイ,chōngwèi) |
英名 |
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2007/04/06 薬用植物園 |
2010/05/22 同左 |
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2007/08/07 さいたま市 田島が原 |
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薬用植物園 2005/08/02 |
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2005/08/19 野川公園自然観察園 |
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2023/08/11 笹離宮 |
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2023/10/06 野川公園自然観察園 |
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辨 |
メハジキ属 Leonurus(益母草 yìmŭcăo 屬)には、歐亞に約20-25種がある。
モミジバキセワタ L. cardiaca(歐益母草) 歐洲・西アジア原産
ダッタンメハジキ L. deminutus(L.mongolicus;蒙古益母草) モンゴル・シベリア産
メハジキ L. japonicus(L.artemisia, L.heterophyllus;益母草・益母蒿・坤草)
『中国本草図録』Ⅲ/1351・『中国雑草原色図鑑』
シロバナメハジキ var. albiflorus(白花益母草) 『中国本草図録』Ⅶ/3318
キセワタ L. macranthus (var.villisissimus;大花益母草・大花鏨菜)
『中国本草図録』Ⅲ/1351・『中国本草図録』Ⅳ/1827
イヌキセワタ L. pseudomacranthus (L.macranthus var.pseudomacranthus;
鏨菜・山玉菜・白花益母草) 『中国本草図録』Ⅱ/0796
華北・遼寧・陝甘・安徽・江蘇産
ホソバメハジキ L. sibiricus L.(L.manshuricus; 細葉益母草・大花益母草・益母蒿・
四美草・風葫蘆草)『中国雑草原色図鑑』186
河北・山西・陝西・モンゴル・南シベリア産
L. tataricus(興安益母草・三裂益母草) モンゴル・シベリア産 『中国本草図録』Ⅴ/2288
L. turkestanicus(突厥益母草・新疆益母草・土耳其益母草) イラン・中央アジア産
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シソ科 Lamiaceae(脣形 chúnxíng 科)については、シソ科を見よ。 |
訓 |
「和名ハ目彈きノ意、小兒其莖ヲ短クシ之ヲまぶたニ張リ目ヲ開カセ遊ブ。産前産後ノ藥トス、故ニ益母草ノ漢名アリ。」(『牧野日本植物図鑑』) |
李時珍『本草綱目』(ca.1596)の釈名に、「此の草及び子(み)は、皆な茺盛・密蔚、故に茺蔚と名づく。其の功は婦人に宜しく、目を明らかにし精を益すに及ぶ。故に益母の称有り」と。 |
『本草和名』茺蔚子に、「和名女波之岐」と。
『延喜式』茺蔚子に、「メハジキ」と。
『倭名類聚抄』茺蔚に、「和名女波之木」と。
小野蘭山『本草綱目啓蒙』11(1806)に、「茺蔚 メハジキ ニガヨモギ 益母草(ヤクモサウ)通名」と。 |
同属の草は、英語でも mother wort(母親の草)と呼ぶ。これらを婦人薬として用いたことから。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・漢土全域・極東ロシア・東南&南アジア・濠洲東北部に分布。 |
誌 |
中国では、メハジキなどの全草を益母草(エキボソウ,yìmŭcăo)と呼び、成熟した果実を茺蔚子(シュウイシ,chōngwèizĭ)と呼び、薬用にする(〇印は正品) 『中薬志』Ⅱpp.356-360・Ⅲpp.158-160 『全国中草葯匯編』上/655-656 『(修訂) 中葯志』III/513-516,IV/592-600
コゴメオドリコソウ Lagopsis supina(夏至草・白花夏枯草・燈籠棵) シソ科
〇メハジキ Leonurus japonicus(L.artemisia, L.heterophyllus;益母草・益母蒿・坤草)
シロバナメハジキ var. albiflorus(白花益母草)
キセワタ Leonurus macranthus (var.villisissimus;大花益母草・大花鏨菜)
イヌキセワタ Leonurus pseudomacranthus (鏨菜・白花益母草)
〇ホソバメハジキ Leonurus sibiricus L.(L.manshuricus; 細葉益母草)
Leonurus turkestanicus(突厥益母草・新疆益母草・土耳其益母草)
Panzerina lanata var. alaschanica(Panzeria alashanica;膿瘡草) シソ科
日本では、生薬ヤクモソウ(益母草)は メハジキ又はホソバメハジキの花期の地上部である(第十八改正日本薬局方)。 |
『爾雅』釋草に、「萑(スイ,zhuī)、蓷(タイ,tuī)」と、郭璞注に「今茺蔚(シュウイ,chōngwèi)也。葉似荏、方莖白華、華生節間。又名益母、『廣雅』云」と。 |
唐の則天武后(在位690-705)は、益母草を練って面に澤(つや)をだした、という。 |
『万葉集』巻7/1338に、
吾が屋前(にわ,やど)に生ふる土針(つちはり)心ゆも想はぬ人の衣(きぬ)にす(摺)らゆな
とある土針は、古くはツクバネソウと考えられてきたが、牧野は正体不明といい、松田はメハジキであるという。 |
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